沿革と運営体制

― 全国優良探偵士会ができるまで ―

このページでは、
全国優良探偵士会がどのような経緯で発足し、
どのような体制で運営されているのかを説明します。

ここに書かれているのは、
理念や想いではありません。
また、誰かを評価するための内容でもありません。

全国優良探偵士会が
なぜ「基準」という形を選んだのか
なぜこの運営体制に落ち着いているのか

その背景と構造を、
事実ベースでまとめたものです。

このページは、
依頼者の方、探偵事務所の方、
いずれにとっても
判断材料の一つとして読んでいただくこと
を目的としています。

最初にあった違和感

全国優良探偵士会の発足は、
何かを目指して始まったものではありません。

きっかけは、
調査の現場で繰り返し感じていた
小さな違和感でした。

探偵として調査に関わり、
依頼者の状況や判断を間近で見ていく中で、
次のような場面に何度も直面しました。

  • 調査自体は適切に行われている

  • しかし、その意味や位置づけが
    依頼者に十分伝わっていない

  • 調査が終わってから
    初めて「困る」ことが分かる

問題は、
調査の良し悪しそのものではありませんでした。

多くの場合、
依頼者が「何を基準に判断すればいいのか」を
持たないまま依頼している
ことが、
あとになって影響していました。

  • どこまでが調査の役割なのか

  • 何が分かり、何は分からないのか

  • その結果が、次にどう使われるのか

こうした前提が整理されないまま
調査が進んでしまう。

その構造に、
強い違和感を覚えるようになりました。

警察・弁護士との接点で見えてきたこと

調査の現場で感じていた違和感は、
依頼者との関係だけにとどまりませんでした。

調査結果が次の段階に進む中で、
警察関係者や、
民事事件を扱う弁護士と接する機会が
徐々に増えていきました。

そこで多く交わされたのは、
調査の成果そのものではなく、
前提や整理の仕方に関する確認でした。

  • この調査は、どの前提で行われたものか

  • どこまでを目的としていたのか

  • 依頼者は、何を理解した上で依頼しているのか

こうした点が整理されていないと、
その後の判断が難しくなる場面が
少なくありませんでした。

警察や弁護士には、
それぞれ制度上の役割と制約があります。

  • どこまで関与できるのか

  • どこから先は踏み込めないのか

それ自体は正しい前提であり、
否定されるものではありません。

しかし、
調査の前段階での整理が不十分なまま
次に進んでしまうことで、
依頼者が判断に迷う構造

繰り返し生まれていました。

当初は、
その都度説明し、個別に対応していました。

けれども、

  • 相談される内容が似通っていること

  • 問題の多くが
    個人の判断ではなく
    共有されていない前提から
    生じていること

が、次第にはっきりしてきました。

個別対応では限界があった

警察や弁護士とのやり取りを通じて、
問題の輪郭は次第に明確になっていきました。

それは、
誰か一人の判断や努力で
解決できるものではありませんでした。

当初は、
案件ごとに状況を確認し、
必要に応じて説明を補い、
その都度対応を行っていました。

しかし、

  • 同じ説明を何度も繰り返していること

  • 問題の本質が
    「説明不足」ではなく
    「前提が共有されていないこと」にあること

が、徐々に見えてきました。

個別に丁寧な対応をしても、
その場では解決したように見えます。

けれども、
別の案件、別の依頼者、別の探偵でも
同じ問題が繰り返される

それは、
仕組みとして
何も残っていないからでした。

この時点で、
一つの結論に至りました。

  • 個人の善意や経験に頼り続けること

  • その都度「うまくやる」こと

には、
明確な限界がある、ということです。

「基準」という形に至った理由

個別対応の限界が見えてきたとき、
次に考えたのは
「何かを決めること」でした。

  • 正しいやり方を定める

  • こうすべき、というルールを作る

  • 判断を一本化する

そうした方法です。

しかし、
調査の現場を知る立場として、
すぐに違和感が生まれました。

調査は、

  • 状況

  • 目的

  • 制約

によって、
最適な進め方が変わります。

一つの「正解」を定めてしまうと、
現場の判断を縛り、
結果として
依頼者にとって不利になる可能性もある。

また、
誰かが「正解」を決める構造は、
別の問題も生みます。

  • 判断の責任が、特定の人に集中する

  • 後から検証できなくなる

  • 依頼者が、
    「なぜそうなったのか」を
    理解できなくなる

それは、
これまで感じてきた違和感と
同じ方向を向いていました。

そこでたどり着いたのが、
正解を決めないという選択でした。

代わりに置いたのが、
「説明できるかどうか」という
基準です。

  • なぜこの調査なのか

  • なぜこの方法を選んだのか

  • どこまでを前提としているのか

これらが、
第三者にも説明できる形で
整理されているか。

判断そのものは、
探偵や依頼者が行う。

全国優良探偵士会が担うのは、
その判断が
あとから検証できる形で
残っているかどうか

この役割に限定することで、
初めて
中立性が成立すると考えました。

全国優良探偵士会の現在地

「基準」という形を選んだことで、
全国優良探偵士会の立ち位置は
はっきりしました。

それは、
探偵を評価する側でも、
依頼者の代わりに判断する側でもない、
という立場です。

全国優良探偵士会が行っているのは、

  • 調査や報告が
    第三者に説明できる構造になっているか

  • 判断の前提が
    事前に整理・共有されているか

という点の確認です。

調査の成功や結果、
案件ごとの是非を
判断することはありません。

この立ち位置を取ることで、
はじめて
次のことが両立できると考えました。

  • 探偵の現場判断を縛らないこと

  • 依頼者が
    一人で判断を背負わなくていいこと

どちらか一方に
寄り過ぎてしまうと、
基準は機能しなくなります。

全国優良探偵士会は、
あくまで
判断の前提を整える場所です。

  • 判断は、当事者が行う

  • 基準は、誰でも確認できる形で残す

その役割に
徹することを選びました。

運営体制について

全国優良探偵士会は、
特定の個人の判断や裁量によって
運営される団体ではありません。

一方で、
運営や契約上の責任の所在を
曖昧にすることも行っていません。

本協会は、
役割の異なる立場が関与する体制によって
運営されています。

会長について

会長:古山 能英

古山 能英は、
探偵としての実務経験を持つ立場から
全国優良探偵士会に関わっています。

調査の現場だけでなく、
その結果が警察や弁護士の手に渡った後、
どのように扱われ、
どこで判断が難しくなるのか。

そうした 調査と法的評価の境界
長く見てきた経験が、
制度設計の背景にあります。

会長は、
個別の案件判断や
特定の探偵事務所への関与は行いません。
制度全体の方向性と、
基準が現実から乖離しないことについて
関与する立場です。

運営責任者について

運営責任者:白井 創太

運営責任者は、
全国優良探偵士会の認定制度が
中立に運用されることについて
責任を担います。

  • 認定基準の運用

  • 認定表記の管理

  • 運営事務局の統括

といった実務面を担当します。

運営責任者もまた、
個別案件への介入や
判断を行う立場ではありません。

弁護士チーム・探偵(協力)

全国優良探偵士会の基準設計および運用には、
複数の弁護士が
協力という形で関わっています。

弁護士チームは、

  • 調査結果が
    法的にどのように評価されるか

  • 報告書として
    どこに説明の分かれ目が生じやすいか

といった視点から、
知見を提供します。

同様に、
調査実務を理解する探偵も、
現場の判断と基準が乖離しないか
という観点で関与しています。

いずれも、
上下関係や指揮命令の関係ではありません。

中立性について

全国優良探偵士会の運営体制は、

  • 特定の探偵事務所に肩入れしない

  • 依頼者の案件内容を判断しない

  • 警察や弁護士の判断に介入しない

という前提のもとに成り立っています。

それぞれの立場が、
それぞれの役割に専念できるよう、
判断の基準だけを管理する
という位置づけを取っています。

おわりに

全国優良探偵士会は、
誰かの正しさを示すための団体ではありません。

また、
探偵や依頼者に
特定の選択を促すための存在でもありません。

これまで述べてきたとおり、
全国優良探偵士会が行っているのは、

  • 判断の前提を整理すること

  • その前提が
    第三者にも説明できる形で
    残っているかを確認すること

その一点に限られます。

調査を依頼するかどうか。
どの探偵を選ぶか。
その結果を、どう受け止めるか。

それらの判断は、
本来、当事者が行うものです。

全国優良探偵士会は、
その判断を代行することはしません。

ただし、
判断が一人に押し付けられ、
あとから説明できない形で
残ってしまうことは、
できるだけ減らしたいと考えています。

そのために、
基準という形で
判断の土台を残す

それが、
全国優良探偵士会の役割です。

このページの内容が、
依頼を検討する方にとっても、
探偵事務所の方にとっても、
考えるための材料になれば幸いです。


全国優良探偵士会

後悔しない依頼と、
続けられる調査のために。

信頼を、構造として残す。